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ニュージーランド個人旅行記
小林正和
以下にのべるように2月19日からの17日間にわたるニュージーランド旅行は本当に素晴らしかったの一語につきる。 昨年、10年にわたる日系大手製薬会社海外研究所勤務を終えて帰任し、そのまま定年退職を迎えた。36年にわたるサラリーマン勤務、10年のアメリカ生活を支えてくれた家内のこれまでの苦労に感謝すべく、この機会に何処か海外に旅行しようという事になった。以前から私たちは天国に一番近い島”ニューカレドニア”、自然保護を国策としているニュージーランドに行きたいという希望をもっていた丁度その時、旅行説明会があったので参加し、その希望が現実のものとなった。フランス語の準備ができていないので、ニューカレドニアは次回にすることにしたが、2泊3日のルートバーン・トラック・トレッキングの説明を聞いた時にアメリカ旅行には慣れているといってもトレッキングの経験がない私たちに踏破できるのか不安であった。しかし、担当者の強い後押しもあって参加することにした。しかし、トレッキングだけではニュージーランドに行くのはもったいないので、担当者にニュージーランドを楽しめるような旅程を組んで頂けるようお願いし、ルートバーントラックの前にマウントクックを中心にして4泊、後に9泊で南島から北島へ旅行するプランを組んで頂いた。最初は自分で旅程を組もうかとも考えたが、ここはやはりニュージーランドを知り尽くした専門家にプランニングをお願いするのがベストであろうと考え一任したが、旅行を終えてこの選択には間違いはなかった。 個人で移動するのはレンタカー、汽車、船であるが担当者の方で宿泊も含め全て手配して頂いた。これらの手配は現場で発生するマイナーな問題を除いてほぼ完璧であったと言える。マウント・クックに至る途中、エメラルド色のプカキ湖とそこから見えるマウント・クックの景色は非常に素晴らしかった。着いた夜は天候に恵まれ南十字星の星空ツアーを楽しむ事ができた。翌日は氷河湖までのフッカー谷ハイキングに参加した。天候には恵まれず雨となったがガイドさんの植物の説明を聞きながら、大変楽しいものであった。クライストチャーチ・マウント・クック・クイーンズタウンへの移動はレンタカーであったが、事前にドライブルート案内をもらっていたので、まったく問題なかった。 ルートバーン・トラックは山の中の2泊3日である。このトレッキングは外人も含め約24人のグループであり、特徴はリーダーの速度に合わせる必要はなく、自分たちの速度にリーダーが合わせてくれるという大変有難いシステムである。私たちはいつもグループの最後尾であったが、リーダーはいつも楽しく振舞ってくれた。大学の山岳部出身の方も参加されているトレッキングを60歳になる私たちが踏破できた事を喜びたい。山の中からみる雪を頂いた山々の景色は、レンタカーや汽車の中からみる景色とは異なり大変迫力があるものであった。トレッキング途中で温かい飲み物、ロッジでは温かい夕食が用意されており、トレッキング入門者にとっては大変有難かった。 トレッキングのあとはダニーデンで2泊した。ダニーデンでは市内観光、野生のペンギンコロニーなどを楽しんだあと、レンタカーでクライストチャーチまでドライブした。クライストチャーチでのトラム・ディナーは市内トラムに乗りながらの夕食である。面白い試みである。 クライストチャーチから北島のウェリントンまでは汽車とフェリーの組み合わせである。南島の東海岸を走るPacific Coast Railway からの景色は天候にも恵まれ、非常に綺麗であった。ここでは担当者の方で進行方向に向かって右側(海岸側)の席を予約して頂いていたので美しい海岸線を満喫できた。南島のピクトンからウェリントンまでフェリーで渡るが、汽車旅行の時とは天候が急変し大変であった。海面から7-8階くらいの建物の高さにある乗船デッキまで波しぶきがかかる悪天候となった。最初は波しぶきを楽しんでいた大半の乗客も、後半は船酔いで悩まされていた。このような状況で3時間の予定のところ下船したのは5時間半かかっていた。個人旅行をする場合にはこのような状況にでも対応できる時間的余裕を持つことが大切であると思った。 北島ではウェリントン−ネイピア−ロトルア−ワイトモ洞窟−オークランドとレンタカーで移動した。ネイピアは1920-30年代のアールデコ時代の建物が多く保存されており、案内書に従って歩いて見て回れる(勿論、外観だけ)。3時間もあれば十分である。ロトルア近傍では火山活動が活発で、湯煙の立ち上がっている場所が多くあった。中でも Crater of the Moon,Wai-O-Tapu Thermal Wonderland/Lady's Geyser は迫力があった。Lady's Geyser は噴出孔の下部で冷たい水の層(といっても〜90℃)と高熱の層(〜150℃)ができており、ここに界面活性作用のある石鹸の塊を投入する事により混ざり合って間歇泉の噴泉が起きるとの説明があり、何故午前11時に噴泉が起きるのかが納得できた。ワイトモ洞窟では土蛍の煌きが非常に美しかった。土蛍が発光するのは幼虫の時に摂食する時だけとの事で、捕食する為に粘着性の糸を垂れており、それは蜘蛛の糸と同じ役割との説明であった。従って、その発光のメカニズムは蛍と同様に酵素ルシフェラーザによるルシフェリン発光で、摂食する時に増加するATP(アデノシン3燐酸)を使ってルシフェラーゼがルシフェリンをオキシルシフェリンという発光体に変化させる為であり、納得できた 今回は残念ながらトロリンガ国立公園を訪れる事ができなかったが、できれば次回ここを訪問してみたいと思っている。今回は手配頂いた方々のほうで私たちの希望をできるだけ組み入れた旅程を組んで頂いたが、ホテル、汽車、フェリーの予約、大切なところでのレストランの予約をして頂き、旅費の中には既にバウチャーも含まれており大変楽であった。レンタカーで廻られる場合に注意したいのは、英国系の国ではそうであるが市外にでると多くが信号ではなくロータリーになっている事で、左側通行で常に右側優先である。ロータリーに入ると一時的に方向感覚が混乱するので注意が必要である。また、個人旅行では常にハプニングが起きる。これらハプニングに対応できる時間的、心的余裕は必要である。これらの事はあったが、定年退職記念に相応しい旅行となり、旅程を手配頂いた方々には心から感謝したいと思っている。 |
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